骨格の歪みが原因の変形性腰椎症

変形性腰椎症(へんけいせいようついしょう)とは、変形性脊椎症(へんけいせいせきついしょう)のひとつで、加齢による骨格の歪みや椎間板の病的な変化が原因で腰痛を起こすものです。
中高年以降のシニアに多く見られ、肥満の方や長く重労働を行って来た方に早く現れる傾向があります。
動作を始めるときに腰が痛み、徐々に軽くなってくるような場合は、変形性腰椎症の可能性があります。


変形性腰椎症の症状

変形性腰椎症の進行度合いや症状の現れ方には個人差がありますが、椎間板や椎間関節に由来する腰痛が現れます。

主に動作を始めるときや長距離歩行時に腰が痛みます。
また、長時間同じ姿勢をとっていたときや、重いものを持った後などに痛むこともあります。時には、腰に負担がかかった2~3日後に現れることもあります。


変形性腰椎症の原因

体の中心部にある背骨は、椎骨が積み重なってできていますが、長い間に骨格がゆがみ、椎骨の角がささくれ立って、「骨棘(こっきょく)」と呼ばれる小さなトゲができ、これが神経を刺激したり圧迫したりすることで痛みが引き起こされます。

また、体の重みで椎間板が押しつぶされた状態になり、椎骨をつないでいる椎間板の弾力性が失われます。

その結果、筋肉が負担を強いられるとともに周囲の組織も障害を受け、腰の痛みとなって現れてきます。

変形性腰椎症の予防と治療法

変形性腰椎症を予防するには、肥満の改善、腹筋や背筋の強化、腰や下肢のストレッチなどを行います。

サプリメントや漢方薬が腰痛の予防に有効な場合もあります。

腰痛の症状が出た場合は、安静にすることにより改善することもありますが、痛みが強い場合やなかなか改善しない場合は、病院での診察を受けましょう。

早期のうちに治療をうけることにより、症状の進行を遅らせることができます。

病院では、X線などの検査ののち、温熱療法やけんいん療法、コルセットの装着、消炎鎮痛薬や筋弛緩薬(きんしかんやく)などの薬物療法を主に治療が行われます。



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