眼瞼下垂(がんけんかすい)の原因は?

シニア世代に多い眼瞼下垂の殆どは加齢によるもので、数年かけて少しずつまぶたが下がって来ます。
しかし、眼瞼下垂の原因にはほかにも先天性のもの、コンタクトレンズの長期使用によるもの、白内障や緑内障の手術によるもの、その他の病気により起こるものなどがあります。


眼瞼下垂の主な原因

  • 先天性のもの
    先天性の眼瞼下垂は、生まれた時からまぶたを上げる筋肉の力が弱いもので、片眼性のものと両眼性のものとがあります。
    多くは眼瞼挙筋の形成不全が原因と見られますが、眼球運動障害を伴うことはありません。しかし、重症の下垂の場合は、視力の発達が阻害されることもあるため、早期の手術が必要となります。
  • 加齢によるもの
    後天性眼瞼下垂はほとんどは、加齢によりまぶたが弛んだり、まぶたを上げる眼瞼挙筋という筋肉の力が弱くなるために起こります。
    数年間かけて少しずつまぶたが下がって来るため、最初は気づきにくいものの、進行すると視界が狭くなったり、ひたいにシワができたり、肩こりや頭痛がひどくなったりします。
  • コンタクトレンズの長期使用によるもの
    ハードコンタクトレンズを長年(10年以上)使用した場合、眼瞼下垂になる確率が高くなるとされています。
    レンズがまぶたの裏側に当たって刺激し続けることと、レンズを外すときにまぶたを引っ張ることなどが原因とされています。
    下垂の度合いは左右の目により異なる場合が多くなっています。
  • 白内障や緑内障の手術によるもの
    緑内障や白内障の手術後に、眼瞼下垂が発症することがあります。
    「内眼術後眼瞼下垂」と言われるもので、手術後の炎症や微細な目の組織の変化などが、まぶたの動きに影響を与えるためと言われています。
    白内障や緑内障の手術後に、視力は回復したものの見えづらいと感じる場合は眼瞼下垂の可能性があります。
  • 病気によるもの
    疲労により眼瞼下垂が起こる場合は、「重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)」という病気が疑われます。
    また、急に視野が狭くなった場合は、脳腫瘍や脳梗塞、脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)などの重大な病気により神経が圧迫されて起こることがあります。
    糖尿病による神経症状の可能性もあるので、早急に専門医を受診してください。

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