PTSD(外傷後ストレス障害 )の症状

現代の心の病として、「PTSD(外傷後ストレス障害 )」が問題になっています。
恐怖の体験がフラッシュバックされるPTSDの症状は年齢性別を問わず現れますが、シニア世代にとっても無関係ではありません。


PTSD(外傷後ストレス障害 )とは

PTSD(外傷後ストレス障害 )とは、生命の危険を伴うような強烈な恐怖の体験が心の傷となって記憶され、その後も何度も思い出されて強い不安や恐怖を感じ続ける病気を言います。

阪神大震災や東日本大震災のような大地震や津波、台風・竜巻・洪水などの自然災害、身近な人の死、火事、その他の事件や事故などに直面した時、その恐怖の体験は人の心に傷を残します。

通常は1ヶ月、2カ月経つうちに恐怖の体験の記憶はだんだん薄れて行き、徐々に過去のものとなり現実感を取り戻します。

しかし、恐怖の体験があまりにも強烈であった場合、そのシーンが何度も何度も思い出され、精神的にも不安定になり日常生活にも影響を与えるようになります。それが「PTSD(外傷後ストレス障害 )」です。

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PTSDの症状

PTSD(外傷後ストレス障害 )は、次のような症状が1ヶ月以上持続しているかどうかで判断することができます。また、PTSDの多くは恐怖の体験から6ヶ月以内に発症しますが、数年後に突然のフラッシュバックで発症することもあります。

  • 恐怖体験のフラッシュバック
    恐怖体験のシーンやその時の感覚が何度も思い出され、追体験(フラッシュバック)を繰り返すため、精神的に不安定になります。
  • 悪夢・睡眠障害
    悪夢にうなされたり、不眠、中途覚醒、早朝覚醒などの睡眠障害が続きます。
  • 回避行動
    記憶があまりにも生々しいため警戒心が強くなり、恐怖体験に関する場所に行けなくなったり、事件に関する人を避けようとします。時には苦しみから逃れようとして、記憶から消してしまうこともあります。
  • 無気力・無関心
    無意識に恐怖体験を忘れようとする力が働いて感情の起伏がなくなり、周囲の状況や将来に対しても無気力・無関心になります。将来に対する希望も失ってしまいます。