耳鳴り・めまい・難聴の関係

65歳以上の3人にひとりが、悩んでいるという「耳鳴り・めまい・難聴」。
このシニアを悩ます耳鳴り・めまい・難聴は、それぞれの症状が単独であらわれることもありますが、3つの症状が同時に起こる場合もよくあります。
耳鳴り・めまい・難聴は、それぞれ密接な関係があるからです。


耳鳴り・めまい・難聴の併発

耳から入った音は、外耳、中耳、内耳、蝸牛神経、脳という順番に伝わって行きます。
このうち内耳と脳が障害を受けると、耳鳴り・めまい・難聴の症状が同時に起こります。

それは、耳の構造上、蝸牛(かぎゅう)と三半規管、耳石器が隣り合っているため、お互いに影響を受けやすくなっているからです。

また、脳に音を伝える蝸牛神経と、平衡感覚を司どる前庭神経も並行しており、細い管でつながっています。
そのため、蝸牛神経と前庭神経のどちらか一方の神経が障害を受けると、もう一方の神経も影響を受け、耳鳴り・めまい・難聴の症状が併発する可能性が高くなるのです。

その他、全身性の病気で、血管の血液が流れにくくなり、耳鳴り・めまい・難聴を併発することもめずらしくありません。

耳鳴り・めまい・難聴が同時に起こりやすいのはこんな時

  • 耳の異常
    外耳や中耳に異常がある場合、耳鳴りと難聴が主な症状になりますが、内耳の異常では、耳鳴り・めまい・難聴が同時に起こることが多くなります。
    耳の異常には、中耳炎、メニエール病、突発性難聴、良性発作性頭位めまい症などがあります。
  • 脳・聴神経の異常
    脳や聴神経の異常では、めまいを起こすことが多くなりますが、耳鳴り・めまい・難聴を併発することも多くあります。
    脳・聴神経の異常には、脳梗塞、脳出血、椎骨・脳底動脈循環不全、脳腫瘍、聴神経腫瘍、前庭神経炎などがあげられます。
  • 全身の病気による
    血液の循環が悪くなるような全身性の病気で耳鳴り・めまい・難聴が同時に起こることがあります。
    全身性の病気としては、糖尿病、高血圧症、高脂血症、動脈硬化、低血圧症、不整脈、甲状腺機能低下症、自律神経失調症などがあります。
    また、薬の副作用により耳鳴り・めまい・難聴を起こすこともあります。

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