ストレスが原因の難聴とは?

ストレスが原因で難聴になることがあります。
人間は、騒音や不快な音に長時間さらされると、自律神経のバランスが乱れ、イライラしたり、頭痛がしたりしますが、耳鳴りやめまい、難聴などの聴覚障害も起こしやすいのです。



ストレスが原因の難聴には、大きく分けて「突発性難聴」「急性低音性感音難聴」「心因性難聴」の3種があります。

突発性難聴

ある日、突然片方の耳だけが聞こえなくなります。そのためもう片方の耳が聴力を補い、発見が遅れることがあるので注意が必要です。

突発性難聴は、発症から1週間以内に治療を開始しないと聴力が回復しないことがあるからです。

この突発性難聴の原因ははっきりとは解明されていませんが、ウィルス感染による神経障害のほか、内耳と脳を結んでいる血管がストレスにより急激に収縮して血液が通わなくなり、聴力の感覚神経が麻痺するためと考えられています。

突発性難聴の治療は、炎症を抑え血管の循環を良くしたり、聴神経の機能を回復させるための薬物療法がメインに行われますが、重症の場合は点滴や、内耳に酸素を送り血流を改善させるための高圧酸素療法などが行われます。

急性低音性感音難聴

急性低音性感音難聴は、20代から40代の女性に多く起こる傾向がありますが、全年齢でも起こることがあり、また男性にも起こります。

症状は急に耳が塞がったような、あるいは耳の中に水が入ったような感じがし、続いてゴーとかザーといった低い音の耳鳴りがするのが特徴です。
高音は普通に聞こえますが、低音が聞こえにくくなります。

発症のきっかけは精神的なストレスの他、風邪による体調不良や、睡眠不足、慢性疲労などの肉体的なストレスも引き金となります。

治療は主に利尿剤と副腎皮質ホルモンによる薬物療法が行われますが、これによって6~7割の人は症状が改善します。

しかし、3~4割の人は同じような症状を繰り返すようになり、その場合には原因となっているストレスを解消するために心理療法を行います。

心因性難聴

心因性難聴は、ストレスが原因で耳が聞こえないと感じる病気で、主に8歳から14歳の子供に多く現れますが、最近では大人にも見られるようになっています。

音の刺激はきちんと聴覚中枢に達していますが、脳が音を拒絶してしまうため、「聞こえない」と判断してしまいます。

心因性難聴の治療は耳鼻科で検査を受けながら、精神科医や心療内科医、心理療法士などのカウンセリングを受け、原因となっているストレスを除去して行くことが中心となります。

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