アルツハイマー病の進行状態

アルツハイマー病の進行状態は、前駆症状が現れた後、三段階に分けられます。
第一段階の健忘期では、アルツハイマー特有の症状が現れますので、進行を遅らせるためにも、気づいたらこの段階で早期に治療を開始することが望まれます。


アルツハイマー病・三段階の進行状態

アルツハイマー病は、知的能力の低下が著しくなる2~3年前から前駆症状とも言えるものが現れ、その後の進行経過は健忘期、混乱期、臥床期の三段階に分けられます。

前駆症状

軽い物忘れのほかに、頭痛、目まい、不眠、不安感、意欲低下、抑うつ症状などが現れます。このような症状はうつ病とも間違われやすいので、注意が必要です。

また、軽度の人格変化が現れることもあります。
以前より頑固になったり自己中心的な言動が増えたりするケースが多くなっていますが、何となく今までの性格とは違うと感じた場合は要注意です。

第一期:健忘期

大脳皮質の機能が衰え始める時期で、健忘症状が進行し、単なる物忘れから病的な物忘れへと移行する時期になります。

帰宅途中で道に迷ったり、物が盗まれたと騒いだり、徘徊が見られるようになります。

周囲から見ると明らかにおかしいとわかるアルツハイマー病の初期症状ですが、本人に自覚はありません。

しかし、この時期に医療機関を受診し治療を始めれば、進行を抑えることができます。

第二期:混乱期

大脳皮質の萎縮が進行し、日常生活に深刻な影響が出るようになります。

言葉の意味がわからなくなったり、話そうとしても言葉が出てこなかったりするので、会話が困難になります。

目に映っていても見る事ができなかったり、やり方が頭ではわかっていても行動することができないなどの高度の知的障害の症状が現れます。

第三期:臥床期

ほぼ寝たきりの状態になり、言葉は失われ、拒食や過食、失禁、けいれん、反復運動などが見られるようになります。

排泄や食事等の生理機能も失われ、ひとりでは何もできなくなるため、常に介護の手が必要になります。

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